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* category: ヘッドホンアンプ

Objective 2(O2) Headphone Amplifier (4)  

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※画像はライセンス生産で商品化されている「JDSLABS Objective2 By NwAvGuy」.
amazonで16,800円.


製品に対しまったく知識がないなか,たまたまeBayで「基板のみ」に出会い,製作することになった"Objective 2 Headphone Amplifier" 通称 "O2 ヘッドホンアンプ".その後の経過と所感をまとめておこう.


■eBayで基板のみを購入するのは得策か?

何を目的にするかで意味は大きく変わるだろう.
経済的な理由つまり少しでも安く作りたい,という目的であればお勧めしない.散財の可能性が高い.

その理由を解説しておこう.
O2ヘッドホンアンプの回路等はオープンソースとしてその詳細をインターネットに公開,また製品の販売元であるアメリカJDS Labsと商品化のライセンス契約を取り交わしたが,その唯一の条件は「一切の改変禁止」.
このため基板のホール径(穴の大きさ)は細かく既定されており,原則,指定部品でないと完成しない仕組みになっているのだ.

たとえば入出力ジャックひとつとっても秋月電子や千石電商といった大手パーツショップでは入手不可というのが実態.基板を安く手に入れても部品が揃わないというのがオチなので,最初からパーツ込みのキットを買うか完成品というのがベストな選択だと思う.

一方,電子工作の経験があり,アンプの生みの親であるNwAvGuy氏の意志を尊重しつつ,自分好みの音質を追究したいというチャレンジャーを目指すのであれば,これはこれで「つくる楽しみ」と「自己満足」の両立を実現できる.
私が実証したとおり,秋葉原のパーツ屋をくまなく探しまわればパーツも揃う(これに喜びを感じるかどうか、、、).

■O2 ヘッドホンアンプは買いか?

PCオーディオという静かな商流が起こり,大手メーカーが様々なヘッドホンアンプを世に送りだしている今となっては,商品としての魅力は非常に薄まっているのは事実だ.
アンプ単体の大きさからして携帯性に欠けるし,デスクトップオーディオとしてもバッテリー駆動のみという点が使い勝手を悪くしている.ただし,これは一般消費者の視点.

アンプをつくったことがある方ならご存知だと思うが,アンプは電源が命.そして”電池”こそ理想の電源であること.ハイ・インピーダンス・ヘッドホン駆動には多くの電流を流せる能力をアンプ側に求められること.以上の二点を理解した方で,旅先に持っていけそうなコンパクトサイズのアンプが欲しいという極めてニッチな要求には十分応えてくれるだろう.いわば玄人向けの商品としてこの先も君臨していくかもしれない.

■モノづくりの楽しさは堪能できるか?

Yesである.

そもそも,このアンプのムーブメント発祥は海の向こうアメリカ.人口10倍の国なので,製作事例を見ることの楽しみは10倍に拡がる.

ちなみに私がつくったアンプも進化しており,苦労してつくったフロントパネルの角を落としてみた.

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回路側も少しばかり進化.

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ライセンス製品とは大きく異なるパーツが実装されている基板.

パワーマネジメント回路でバッテリー消耗時にスイッチ・オフの役割を果たしているMOS-FETは,動作に不具合が生じたため,よりオン抵抗が低いタイプに交換した.その後トラブルは発生していない.
また,肝心の音質の方は,長時間のバーン・インによりMUSE8820で問題ないことが決定づけられたので,位相補償キャパシタ10pFを追加で実装した.

回路設計思想,バッテリー駆動+出力段パラレルの音質は,DIYを愛するアンプビルダーの心を動かすことにあたいするものだ.

■海外製作事例

私と同じ志向をもった方々の製作事例をピックアップしてみた.

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この記事に対するコメント

自作両面基板で作ってみました

初めまして。
たかじんさんのリンクから来ました、まるは、と申します。

実は、このアンプは以前から気になっていました。
基板は安く入手できるようになりましたが、指定部品の入手に
非常に問題があるため、二の足を踏んでいましたが、
ふと思うことあって、自作両面基板で、よく似た回路で製作しましたところ
素晴らしい良い音がして非常に納得しました。

最初は手持ちの4556で鳴らしてみましたが、なるほどと思う音がしていますし
指定されたオペアンプですと、よりよく鳴り響いている感じがしました。
まだ出来たばかりで、エージングも対してできていませんが、
最初からこれほどの音がするとは思いもしませんでした。

URL | まるは #W7NOvCZ. 【2014/10/20 00:31】 *編集*

Re: 自作両面基板で作ってみました

まるはさん、

訪問&コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりで,私の場合Object2の基板は予備知識なく購入しましたので,本当にパーツ集めは苦労しました.
音質は確かに世界を圧巻しただけありますね.”チープだけど音がいい”.これが支持を受けた大きな理由ではないでしょうか.設計を極めた結果というか,サードパーティのパーツは実装できないホール径の制約とか,とにかく仔細さを超えるこだわりに”設計者の思い”さえ感じます.
私のメインはたかじんさんのフルディスクリートアンプは変わりませんが,このアンプ,一泊2日程度の外出時には重宝しています.

URL | analogdevice #- 【2014/10/21 21:43】 *編集*

Re: 自作両面基板で作ってみました

analogdeviceさん、いきなりの書き込みながら、コメントありがとうございます。

この2年、ヘッドホンアンプを中心として物を作っていますが、最初に作ったぺるけ式ヘッドホンアンプVer2の、楽曲が無音時にアンプからまったく音が聞こえない、
という衝撃を知りましたが、部品集めから基板製作まで好き勝手自作でしたので
これは本当の音なのだろうかと疑問が沸き、後からオリジナル(似た物)で作り、再度自分の製作物が間違った物ではなかったという回り道をしました。

しかし、なかなか学習効果?がないのか、その後のたかじん式HPA-2、0dhHyCAAなども、先に自作してから後からオリジナルと比較する状況が続いています。

 そして今回のObject2-AMPも同じ道を歩みそうですが、このチープな部品から
どうしてこのような音がするのか、逆に不思議な感じがしてなりませんし、
オペアンプそのものを吟味した結果、わざわざ指定部品とした理由も
何となく分かってきた気分です。

自作基板のObject2-AMPは、まだバラック状態ですが、今度は自作電源も3種類あるため電源によって音が変わってしまうので、最後はオリジナルどおり充電電池での駆動に行き着くのかと思っています。

今さらながら、ポータブルアンプだったのですね。
家でしか使わないので据え置き型としか考えていませんでした。

URL | まるは #W7NOvCZ. 【2014/10/22 07:36】 *編集*

Re: Re: 自作両面基板で作ってみました

まるはさん

探究心旺盛で素晴らしいです!

ちなみに音質の良さは,私なりの解釈ですが

・ローノイズ&電源の低インピーダンスを両立するためバッテリー駆動にしたこと
・オペアンプの弱点である出力電流の低さを駆動段の並列接続により解決したこと
・音質最優先で通常ヘッドホンを保護するための出力コンデンサを省いたこと(OCL)

特にOCL実現にあたって,実装面積を犠牲にしてまでバッテリー電圧監視回路をつけたところあたりに玄人さを感じました.パラレル駆動は意外に音質に貢献しているようです.
そういえば,類似回路として http://www.zea.jp/audio/eqha/eqha_01.htm といったものがありましたね.アナログ回路は奥深いです.


URL | analogdevice #- 【2014/10/22 22:51】 *編集*

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