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* category: ヘッドホンアンプ

TPA6120A2 (5)  

MOS-FET リップルフィルター 2SK2232  2SJ334

電源の話題.

購入した基板 「TPA6120A2 Headphone amplifier」の電源部は,整流回路を経て,三端子レギュレーターを使った定電流回路になっている.

このままではオリジナリティに欠けるし,三端子レギュレーターは簡単だが音は良くない.という葛藤のなかで,結論は”MOS-FETを使ったリップルフィルター”に変更することにした.

mos-fet_Ripple Filter

回路をシミュレーションしてみる.整流回路にあてこんだ大型ケミコン6600uFでもリップル電圧は含まれているが,フィルター効果は絶大でリップルの抑止効果は高い.
グラフのグリーン色はフィルター入力,マゼンダ色はフィルターアウトの結果になる.

20170527-DSC04646.jpg

フィルター回路が出来上がった.

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実装のポイントはサイズ.三端子レギュレーター相当になるようコンパクトなユニバーサル基板に押し込んだ.抵抗はチップ抵抗(2012).

音への影響があるMOS-FETは2SK2232 , 2SJ334.音響用MOS-FETは製造中止が相次ぎ壊滅的なので代替品になる. これはオーディオ用ではないがアンプに使われている事例があったので採用しただけ. 秋月で買えるなんちゃってコンプリの部類になる.







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* category: ヘッドホンアンプ

TPA6120A2 (4)  






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TPA6120A2の前段におくディスクリートオペアンプが両CH揃ったので,早速動作チェックをしてみた.

母艦となるヘッドホンアンプは,HYCAA

比較はしないので詳細はのちのレポートとするが,ファーストインプレッションは,一つ一つの楽器の音がぼやけずに,はっきりと聴き分けられる.立体感が増しクリアなサウンド.



* category: ヘッドホンアンプ

TPA6120A2 (3)  






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TPA6120ヘッドホンアンプはのんびり進んでいる.

週末は面倒なシャーシ加工.そして基板の方はTPA6120の実装と電源ラインのパスコンで終わり.
TPA6120のサーマルパッドは難しい、、、、.結局2mmの穴をあけリード線でハンダを流し込み.基板と結合することになった.一方,電源ラインのパスコンは付属はセラミックだが,松下のフィルムキャパシターに変更した.

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のんびりの理由はこれ.

前段はオペアンプではなくディスクリートオペアンプを計画しているが,何とショップ側の受注ミスで異なるタイプが送られてきた.
クレームを申し出て再発送になったが,海外手配なので2週間待たねばならぬ.







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TPA6120A2 (2) 

TPA6120-Headphone-Amplifier-HIFI-AMP-Kit-for-DIY
TPA6120 Headphone Amplifier HIFI AMP Kit for DIY


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香港から注文の品が届いた.

付属パーツは,想定どおり粗悪品オンパレードだった.恐らくELNAのキャパシタは文字がかすれており,偽造品かと.
悪しく模倣天国. 音質の要になるパーツは国内の通販サイトへ発注した.

あらためて基板をじっくり眺めてみる.前段はオペアンプによる非反転増幅回路,後段はTPA6120という一般的な回路構成.オペアンプ出力とTPA6120入力の間に10KΩが入る.

あれ?放熱パッドがGNDにつながっていない、、、、.カッターの背でレジストの一部をひっかき落とした.今回は完璧と思ったがチャイナキットは必ず ”何か” がある.

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TPA6120A2 (1) 





ヘッドホンドライバーICとしてはメジャーな存在であるTPA6120A.秋月でDIP変換基板+ICで600円に対し,「全部入り基板 + IC含むパーツ一式」のKITがebayにて送料込み2千円を切っていたので,思わずポチッてしまった.
ただ安いだけではない.
・IC実装の良し悪しを決めるサーマルパッドのデザイン
・入力カップリングキャパシターは電解orフィルムの選択が可能
・ヘッドホンの保護回路
・大型電解コンデンサの配置を考慮に入れた電源部

などツボを押さえた基板デザインが気に入った.
更に付属のパーツは好みでアップグレートが可能だ.

これは大変お買い得!
恐るべし,中華.

Tpa6120KIT.jpg


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ヘッドホンアンプのリメイク 


リメイク(英:remake)とは過去に製作された作品を作り直す事.

自分が作ったアンプだからこそ,手を加えられるのがDIY派の楽しみ.当時はベストを尽くし作ったものでも,経験が蓄積され知恵が増えるにつれ物足りなさを感じてくるものだ.

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現在リメイク対象になっているアンプは,2009年につくった作品.主要部分は藤原さんが頒布したデスクリートアンプ基板になる.

回路は上図のとおり差動二段のシンプルな準コンプリ.初段の定電流回路はいくつかのバリエーションが選択可能で,私はツェナーDiを採用している.

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現在の進捗は,当時の抵抗を全て取り外し,ピンをたて定数を変えられるようにした.初段の負荷抵抗値で音質は変わるので,自分好みに詰めていきたい.

また,初段定電流回路のトランジスタは結構音質に影響を与えるのでメタキャンに交換.同時にツェナーDiのノイズ取りに0.1uFのフィルムCを実装していたが,ケミコンも追加した.

メイン基板は,この程度にして大きな変更を考えているのは電源.

まず電流容量に余裕をもたせたいので,電源トランスは正・負それぞれあてがうことにした.定電圧回路はシンプルにリップルフィルターのみの非定電圧回路に変更する予定.

更にヘッドホンの保護回路がないので,何らかの対策を施したい.
直流検知で出力開放する回路か,オペアンプを使ったアクティブDCサーボ回路か、、、、,ケースそのものも変更するのでケース内部のレイアウトを考えながら決めていく方針.あれこれ構想する”いま”が楽しい.


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Objective 2(O2) Headphone Amplifier (4)  

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※画像はライセンス生産で商品化されている「JDSLABS Objective2 By NwAvGuy」.
amazonで16,800円.


製品に対しまったく知識がないなか,たまたまeBayで「基板のみ」に出会い,製作することになった"Objective 2 Headphone Amplifier" 通称 "O2 ヘッドホンアンプ".その後の経過と所感をまとめておこう.


■eBayで基板のみを購入するのは得策か?

何を目的にするかで意味は大きく変わるだろう.
経済的な理由つまり少しでも安く作りたい,という目的であればお勧めしない.散財の可能性が高い.

その理由を解説しておこう.
O2ヘッドホンアンプの回路等はオープンソースとしてその詳細をインターネットに公開,また製品の販売元であるアメリカJDS Labsと商品化のライセンス契約を取り交わしたが,その唯一の条件は「一切の改変禁止」.
このため基板のホール径(穴の大きさ)は細かく既定されており,原則,指定部品でないと完成しない仕組みになっているのだ.

たとえば入出力ジャックひとつとっても秋月電子や千石電商といった大手パーツショップでは入手不可というのが実態.基板を安く手に入れても部品が揃わないというのがオチなので,最初からパーツ込みのキットを買うか完成品というのがベストな選択だと思う.

一方,電子工作の経験があり,アンプの生みの親であるNwAvGuy氏の意志を尊重しつつ,自分好みの音質を追究したいというチャレンジャーを目指すのであれば,これはこれで「つくる楽しみ」と「自己満足」の両立を実現できる.
私が実証したとおり,秋葉原のパーツ屋をくまなく探しまわればパーツも揃う(これに喜びを感じるかどうか、、、).

■O2 ヘッドホンアンプは買いか?

PCオーディオという静かな商流が起こり,大手メーカーが様々なヘッドホンアンプを世に送りだしている今となっては,商品としての魅力は非常に薄まっているのは事実だ.
アンプ単体の大きさからして携帯性に欠けるし,デスクトップオーディオとしてもバッテリー駆動のみという点が使い勝手を悪くしている.ただし,これは一般消費者の視点.

アンプをつくったことがある方ならご存知だと思うが,アンプは電源が命.そして”電池”こそ理想の電源であること.ハイ・インピーダンス・ヘッドホン駆動には多くの電流を流せる能力をアンプ側に求められること.以上の二点を理解した方で,旅先に持っていけそうなコンパクトサイズのアンプが欲しいという極めてニッチな要求には十分応えてくれるだろう.いわば玄人向けの商品としてこの先も君臨していくかもしれない.

■モノづくりの楽しさは堪能できるか?

Yesである.

そもそも,このアンプのムーブメント発祥は海の向こうアメリカ.人口10倍の国なので,製作事例を見ることの楽しみは10倍に拡がる.

ちなみに私がつくったアンプも進化しており,苦労してつくったフロントパネルの角を落としてみた.

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回路側も少しばかり進化.

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ライセンス製品とは大きく異なるパーツが実装されている基板.

パワーマネジメント回路でバッテリー消耗時にスイッチ・オフの役割を果たしているMOS-FETは,動作に不具合が生じたため,よりオン抵抗が低いタイプに交換した.その後トラブルは発生していない.
また,肝心の音質の方は,長時間のバーン・インによりMUSE8820で問題ないことが決定づけられたので,位相補償キャパシタ10pFを追加で実装した.

回路設計思想,バッテリー駆動+出力段パラレルの音質は,DIYを愛するアンプビルダーの心を動かすことにあたいするものだ.

■海外製作事例

私と同じ志向をもった方々の製作事例をピックアップしてみた.

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リメイク 


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週末,アルミ板が余っていたので,2年前につくったclass AA Headphone amplifierのパネルをつくってみた.
タカチのMXケースもパネルにアルミ板を被せるだけで,雰囲気がガラッと変わった.
ちなみに,ヘアーライン仕上げは試行錯誤した結果,台所によくあるスポンジのヤスリ面がベスト.

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Objective 2(O2) Headphone Amplifier (3)  

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三連休を利用して,Objective 2 Headphone Amprifierをつくった.

一番大変だったのはフロント&バックパネルだったかもしれない.ケースサイズの都合,自作しか道は無かった.1.5mmのアルミ板から寸法とって切りだし,バリ取り,ヘアーライン加工,穴あけ,文字入れ(といってもテプラシール)と工程が多く集中力が伴う.

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一方,自作ゆえに良いこともある.
上の画像はオリジナルの製品版だが,デザインや使いかってで不評が寄せられているフロントパネル上の充電ジャックはバックパネルに移すした.
自作バージョンは,ケースがオリジナルより薄いことも相まって,見た目はシンプル&スッキリ.

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アンプ基板の仕上りはこんな感じ.部品点数はそこそこあり密度も高い.アンプ製作の経験者でないと難しいかもしれないし,アンプ製作経験者であれば楽しめるレベル.

今回はキットではなくeBayで基板だけの入手だったので,自分なりのアレンジができる自由度がある.
充電池の電流制限抵抗やゲイン抵抗は調整できるようソケットを立てた.ちなみに充電用のACアダプタも自作.とはいってもアキバの東栄変成器で調達してきた16V0.3Aトランスを適当なケースに入れただけ.それから供給される電源は本体充電回路を経てバッテリに供給される.充電電流は使用していないときに常時充電を前提にしているようで,12.36mAと低く抑えられている.

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ケースは秋葉原aitendoで調達.色々探し回ったが,このケースが最適だと思う(ただし,このケース用の別売パネルは中フタタイプなので利用不可).

中央LEDの後ろに見える基板はカップリング・キャパシタ.オリジナルは2.2uFのフィルムCが推奨になっているが,チップタイプの薄膜高分子積層コンデンサ4.7uFを1cm四方のユニバーサル基板に実装し,リードタイプの代用とした.

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ヘッドホン駆動用のパラレルバッファOPampは,推奨どおりNJM4556ADDにした.前段電圧増幅用のOPampは手持ちのmuse8820を挿した.
位相補償用のキャパシタは今のところ未実装.

ということで,大人の工作はおしまい(笑.

O2ヘッドホンアンプは,音質追究のためバッテリー駆動を前提(ACアダプタは充電専用),ヘッドホン駆動段はパラレル動作などユニークな設計思想が音質へ反映されている.
”チープであってもハイエンドに匹敵するアンプを作りたい”,という常識を打ち破ることに挑んだ天才エンジニアNwAvGuy氏のこだわりを感じとれた時間だった.



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Objective 2(O2) Headphone Amplifier (2) 

帰宅したらeBayで買った基板が届いていた.

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早速,予め用意していたケース(108.0x26.0x80.0mm)に入れてみるとケース内ガイドレールに基板が入らない!

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改めてケースの図面を見たら99mmと1mm不足、、、更に,ケース内の高さが足りず電池が入らない、、、、という大問題に直面.

色々考えた末の結論は,基板両サイドを慎重に少し削り”ガイドレールの下”に基板を挿すという荒業で凌ぐことに.
仕上りは画像のとおり.



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実装するパーツとケースとのクリアランスはコンマ数ミリという”きわどさ”でギリギリセーフ.
この状態で実装可能な部品の高さは18mmと問題ない.何とか第一関門を突破できたという感じ.

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完成品であるJDS Labsのケースの厚さは約30mmほどなので携帯性の面ではちょっぴり不評のようだ.今回のケースは,これより約5mmほど薄いシェイプなデザイン.