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バスパワーPCM2704 トランス式IV変換 

PCM2704 transformer for I/V conversion in DAC sansui ST-75





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4~5年前に作ったバスパワーDACを引っ張り出して聴いている.DACはテキサス・インスツルメンツ PCM2704.44.1/48KHz,16bitとハイレゾ時代のいまとなってはプアーなスペック.だが,DACのIV変換がライントランス式であることが特徴だ.

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実装されているライントランスは二個 約千円で買えるサンスイのST-75.昭和からの超ロングセラー製品でパーマロイ鉄心, ポリウレタン電線等といった拘りが消費者に支持されている背景にあるのだろう.
ST-75は一次インピーダンス:10kΩ,二次インピーダンス:600Ω.一次と二次を逆接続することで I(電流)をV(電圧)に変換するとともに利得を稼ぐ.

ところで,なぜトランス式IV変換なのかの話題に少しふれておこう.
一般的なDACはオペアンプを使いIV変換と電圧増幅回路を構成する.これに対し,トランス式は電源供給が不要のため回路が非常にシンプルに構成できること.DAC出力信号に含まれる高周波ノイズをカットするローパスフィルターも構成できる一石ニ鳥さがセールスポイントとなる.更に,トランス独特の音質が加わる.ちなみに 回路上で音質と周波数特性を決めるのはトランス個体と二次側の負荷抵抗になる.ちなみにこのDACは10kΩの設定だった.

もっと,広く情報を取得したいのであれば,USBオーディオ基板の購入先であるこのWebサイトを覗いてみてはいかがだろうか.

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@500円のトランスともなれば,電気的特性が気になるところ.参考程度になるが簡易な方法でf特を測ってみた.DAC入力の信号源はフリーソフトWaveGene.DAC出力電圧の実行値をデシベル換算しグラフにプロット.

ST-75を使ったIV変換の事例でよく見かけるとおり電気特性は素直なものだ.廉価版ライントランス,サンスイST-XXシリーズは100Hzあたりからだら下がりになる傾向にある (*オーディオ用の高価なトランスは超低域までフラットな特性).

ただし,カタログスペック上でいうと,周波数特性の低域側は20Hz, 広域側は20KHzまでカバーしていることになる.周波数特性の定義は信号の通過利得が通過域から3dB下がった点だから.

廉価なトランス式IV変換.聴感上はオーディオ用ライントランスの一個10,000円のものと比べ明らかに劣るものではない.500円トランスながら,侮れない立派な音質でハイ・コストパフォーマンスなDACに仕上がっていると思う.


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リーズナブルにPCオーディオのハイレゾ対応 




High(高い) Resolution(解像度).
「CDを超える情報量を持つハイレゾ音源」というのが現在のオーディオ界のトレンド.この波に乗ってみようと,新しいUSB D/Dコンバーターに買い換えた.

■ハイレゾ音源とは

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画像はハイレゾ音源のイメージを図示したもので,アスキー社の情報雑誌からの引用.
一言でいえば,デジタル化のマス目が細かい=高解像度というわけ.ちなみに24bit 96KHz音源の解像度はCDの300%増しとなる.興味がある方は,ここの記事にわかりやすく解説されているので読んでみたらいかがだろう.

さて,ハイレゾ音源を楽しむには,ハイレゾ音源とハイレゾ音源の対応機器が必要だ.とりわけ,パソコンとDACをつなぐオーディオUSBインタフェースは一般的に16bit 44KHzなので,これ自体をハイレゾ対応にしなければならない.

■D/Dコンバーター

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D/Dコンバーターとは”デジタルtoデジタル変換器”の意味で,一般的なオーディオUSBインタフェースである16bit 44KHzを超える規格,つまりハイレゾ対応の製品だ.
画像はフジヤエービックの通販サイトからのコピー.D/Dコンバーターと一言でいっても様々な機器が販売されているが,いずれも1万円を超える高額でマニア向けとなっている.

■中華D/Dコンバーター(DDC)

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ハイレゾ音源には興味があるものの,たかだかUSBインタフェース機器に数万円の投資はちょっと、、、、いう方には中華DDCが最適だろう.
画像は3千円台で買った中華DDCを分解し,ケースの中から取り出した基板.USBを入力インタフェースに光もしくは同軸のデジタル出力をもち後続のDACに24Bit 96KHzまでのハイレゾ信号を送出する.
ただ,ブログでも何度かとりあげているとおり,中華製は「いいかげんな商品」なので更生作業をしないといけない.ハンダゴテを持っている方以外にはお勧めしない。
案の定,この商品も水晶発振器がVcc3.3Vのところ5V仕様がついていたり,OSコンに見えるキャパシタもよく見ると精巧な偽物だった.

■更生概要

そもそもUSB-DDCの仕組み自体は大したものではない.
機能的にはPCからUSB経由で伝送されるデジタル信号のレシーバー,波形整形,そしてDACにPC側からの電源にのったノイズを遮断するアイソレーター(この製品はパルストランス)からなる.

話を更生作業に戻そう.3千円台の怪しい中華DDCをリーズナブルにオーディオ機器にするならば

・偽物キャパシタの交換
・USBノイズ対策
・水晶発振器の高精度タイプの交換とノイズ対策

でいいと思う.

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ということで作業完了後が上の画像.

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USBインタフェース部・電源ラインのパスコンにスチロールコンデンサ(1000pF)を追加,その後に続く平滑用のケミコンは正真正銘のOSコンに交換.水晶発振器の3.3V安定化&ノイズ吸収は超低ESRアルミ電解コンデンサ1200uF.

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水晶発振器は,カスタマイズとしては定番「12MHz/3.3V駆動のFOX924B」に交換.±2.5PPM・高精度を実現した温度補償型水晶発振器になる.

■動作確認

DDCはPCにつなぐとハイレゾ対応機器として認識された.さっそく秋月電子で買ったオーディオテストCDに入っている24KBit 96KHzのテスト信号を再生し動作に問題ないことを確認できた.

※注意 「更生=改造」には電子回路知識,素子知識,半田ゴテなどの実装技術が必要です.また,記事内容は”実験の域”であり,実用ならびに動作を保障するものではありません.






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中華DAC 更生する 




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前回,設計の手抜きを指摘した「中華DAC 恐るべし」の対処方法になる.

画像は対処前に備忘録として各実装パーツの電位を測ったもの.
さて,このDAC,パッと見ておわかりのとおり,アナログアウトのLPF部の不良(手抜き)を除いては意外にまともな設計だ.コンパクトな基板ながら,ちゃんとデジタルレシーバーCS8416(水晶発振器の下に実装),DAC CS4344用に各々レギュレーターLM317を介して電源を供給している.
ただ,DAC CS4344まわりのケミコンは,すべて47uF.データシートに書かれている内容からして理解に苦しむところ.見た目は良いが中身が伴わない.それを見抜いて遊べるのが中華DACなのだ.

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ということで,もともと付いていたDCカット用のケミコン47uFと0.1uFのフィルムCを取り外し,そこにアナログフィルター基板を追加した.

データーシートに記載されるフィルターと少し違うのは,ハイパスの3.3uFはケミコンを使わず薄膜高分子積層キャパシタ10uFにした.可能な限り信号経路からケミコンは排除したかったし,ローカットの遮断周波数は1.9Hzと引き下がる利点がある.
一方ローパスは470Ω+2700pFと当初設計値のまま.信号経路の抵抗はオーディオ用をおごった.

ほか,DAC周りのケミコンも交換.Pin#5の「Quiescent Voltage」は10uFの積セラ,Pin#6の「Positive Voltage Reference (Output) 」は33uFのOSコン,Pin#9の「Analog Power (Input) 」には100uFのOSコンにしている.

今回の収穫はアナログフィルターの音質影響.DACはハイレゾ対応やダイナミックレンジなどDACチップ単体の特性に注目しやすいが,音質面ではアナログ回路(フィルター)の影響が極めて大きいことが改めて再認識できたこと.
実装スペースの都合上,出力レベルでは不利な簡易的なRCによるパッシブ構成となったが,こんなモノでも,元の状態と比べ驚くほど音質の変化がある.
ザラツキや歪感が解消され,クリアな音楽を楽しめる.まさにアクセサリーからオーディオ機器へ更生した.



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中華DAC 恐るべし 




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「どうも音が歪んで聴こえるので見て欲しい」と舞い込んできたのは中華DAC.CS8416+CS4344の仕様.

早速テストで繋いで聴いてみた.確かにザラついた音質でピアノの高い音に歪みを感じ聴くに耐えない.バラして回路を追ってみると何と!!アナログ出力にLPFが組まれておらず,DCカットのケミコンのみというお粗末な設計.
これ,いくらなんでも酷すぎ、、、、.消費者(オーディオファン)をバカにしてますよ.

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Cは0.0027uf(96KHz)-0.0039uF(44.1KHz)あたりがベストらしい.
フィルターの周波数特性としては30KHzあたりから下がるセッティングになる.週末,このデータシートを参考にドーダボードにLPFを組んで追加してあげよう.

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TDA1543 DAC TIPS 

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何とか音が鳴るまで漕ぎつけたTDA1543,最終仕上げは電源スイッチやLED表示周りの修復.画像のとおり完了した.記事はこの備忘録になる.

そもそも電源スイッチやLED表示はCPLDによってコントールされていた.しかし,肝心のCPLDは撤去してしまった.ゆえに電源すらいれることができない状況からのスタートなのである.

ここは知恵を絞るしかない(汗).

課題はモーメンタリースイッチで電源オフオンできること.ワンプッシュで電源ON,もう一度ワンプッシュすると電源OFFという仕組にするということだ.面倒なのでパネルに穴をあけメカニカル動作のトグルスイッチを付けたくなるが,ここはぐっと我慢.

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最初にしたのは,スイッチ部の加工.押すとグランドに落ちる仕様だったので基板から足を浮かしてリード線を引き出した.モーメンタリーSWをトグルSW動作にするための準備作業になる.

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次は,モーメンタリーSWで電源ON・OFFできる回路の追加.新たにユニバーサル基板でおこした.
回路はトランジスタ3石+リレーによって,モーメンタリーSWであってもトグルスイッチ動作する.ワンプッシュで電源ON(リレー動作),ワンプッシュで電源OFF(リレー解放)となる仕組み.

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ついでにTDA1543 出力部のカップリングCを増量ならびにRCA端子への配線材を銀メッキ線に新調.
とりわけカップリングCは音質に大きく影響することがわかった.オリジナルは0.1uFの積層セラミックC(チップ)だったが,これを”最終的に”2.2uFのフィルムCに換装したのが音質向上のポイントになる.ただ実装スペースが限られているので,画像のとおりアクロバチックな取り付けになってしまった.

参考まで,あえて”最終的”とのべたのは,実は同容量のチップタイプ・フィルムCへの交換もしたのだが.どうもしっくりこなかった.積セラと比較しクリア感はあるが何かモノ足りない.音楽の躍動感が伝わらない.そしてリードタイプの2.2uFに交換したところ劇的に音質が豹変した.空気感というかリアルさがこれまでとは全く別もの.音楽を聴く気にさせる.

容量の差はローカットポイントだが,これだけではない印象を受ける.TDA1543のI/V変換は抵抗だけで構成され,それにカップリングCという非常にシンプルな回路.ゆえに個体パーツの質が音質全体に大きく影響するのかもしれない.

故障したDACが息を吹き返した.しかもオリジナルを超えた音質に仕上がったと思う.










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TDA1543 NOS DAC 

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以前からNOS DACの代名詞「TDA1543」の音質に興味を抱いていたところ,故障したDAC(ジャンク)を手に入れることができたので,修理を試みた.

モノはガレージメーカー.仕様は7mm厚のアルミシャーシ,トロイダルトランス,4パラDAC,同軸入力はデジタル・アイソレート・トランス搭載,OSコン、、、と申し分ない素晴らしいスペックだが,実装は中国?らしく最悪極まりない.
前オーナー曰く購入一週間で故障してしまったというが,それは自然のなりゆきだったようだ.フタを空けてみると配線くずはでてくるし,QFPパッケージのICはハンダが雑で一部足が浮いていた.

回路診断のなかで「トランジスタ不良発見,これで修理完了!」は糠喜びだった、、、、.不良箇所はトランジスタだけではなく,全体をコントロールするプログラムロジックICが逝っていた.最悪、、、(涙).
プログラムソースは不明のこともあり,完全復活は諦めた."同軸入力専用DAC"として再生することに.

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逝かれたCPLD (Complex Programmable Logic Device) は撤去,そこにDAI(DIR9001)を載せるピッチ変換基板を新設し,細かな配線は基板裏面で.

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次はDAI出力先,DAC入力抵抗との接続.オリジナルはCPLD経由となっていたので直結しかない.課題は抵抗類は極小1608サイズの表面実装であること.さてどうするか.当初0.2mmのポリウレタン銅線による配線を考えたが(というか配線してみたが),手間がかかりすぎる.結局は基板上の入力抵抗は使わず,基板増設のうえ普通の抵抗を実装した.

過去に年代モノのアンプ数台を分解・再生した経験はあるが,アナログと違いDACのようなデジタル製品は,その名のとおり「鳴るか,鳴らないか」の二極化であることが難しいところ.データシート不明のICの動作推測,TDA1543は型式によって入力フォーマットが異なるなどいくつかの難局にぶち当たったが,何とか”DACの正常動作=音がなる”に漕ぎつけることができた.えらい時間を費やしたが”意地”というか”執念”の勝利かも(笑).

NOS DACの音質は80年代サウンド.現代DACと比べると個性があって面白い.一言でいったら無骨な音.悪い意味ではなく余計な付帯音を感じず,押しのある力強さが新鮮だ.これはこれで魅力的.
年代モノのTDA1543チップ.DACマニアの方であれば,一台保有する価値はあるとみた.





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Digi Fi USB-DAC Power Ampをケーシング 

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Digi Fi No7の特別付録,OlasonicのUSB・DAC付デジタルアンプをケーシングしてみた.
さて,どうしようか、、、、と思案しながらネットで検索してみたところ,TAKACHIのアルミケース「YM-100」がぴったりという記事があったので,それを参考にさせていただいた.


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ハイ出来上がり.ポイントは,スペーサーくらい.付属のものでは,スピーカーターミナルが干渉してしまうので,長さ5mmのものに変更した.


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リアはこんな感じ.指がちゃんと入るので,スピーカーコードを差し込むにあたり不便さは感じない.

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Digi Fi買った 

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オーディオ雑誌の老舗「Stereo Sound」の姉妹誌,DigiFi(デジファイ)の今月号は注目かもしれない.
特別付録はUSB-DAC付デジタルパワーアンプ.これで2980円はお買い得かと.

本日発売であるが,売行きは出だし好調のようだ.
amazonは19時段階で完売.中古本が定価の倍,5980円でオファーされていた.
その頃,都内会社近くの書店を2軒ハシゴしたが,いずれも即日完売!ダメモトで自宅近所の大型書店に電話を入れたところ,幸運にも残り少ないなかから一冊を手に入れることができた.

DACそのものは困っていないので,”あれば,買おうかなぁー”的なアプローチであったが,完売に直面すると何としても欲しくなる、、、という心理.自己分析ながら購買心理とその行動は面白いものだ.


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USBアイソレータ ADUM4160 

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PCオーディオにおいて音質劣化をさせる問題点として数多くのサイトやBlogであげられるのが,PCから発生する膨大なノイズ.
この対策として,バスパワー(USB端子からの5VDC出力)にノイズ吸収用として,OSコンデンサーを挿入したり,ケーブルを信号線と電源が分離したものに交換するなどがあるようだが,USBケーブルの信号ラインと電源ラインが通じている限り,ノイズの流れ込みを遮断することはできない.
そこで,根本対策として,PC側とDAC側を物理的に分離絶縁(アイソレート)する実験してみることにした.なお,技術的な情報源は藤原さんの資料室を参考にさせてもらった.

コアとなるのは画像のIC.アナログ・デバイセス社から供給されているADuM4160というUSBポート・アイソレータ.D+とD-ライン,USBバスパワーを1チップでアイソレートできる何とも便利なICになる.入手も容易で,秋葉原 若松通商の1Fで購入できる.
ADUM4160
USBアイソレータの製作は,いわゆる特定用途向けのICだけあって,必要最小限のパーツで構成され,短時間で完成した.
ちなみにDAC側へのUSBバスパワーの給電方式としては,グランドを分離するため,絶縁型DC-DCコンバータを用いた内部給電方式もあるが,トランス式ACアダプターから定電圧回路を介しての外部給電方式とした.

さて,USBアイソレータの効果はいかほどか.
結論からいって,劇的な音質改善はないが,音の透明度が数段あがった印象を受けた.自分的には,よくスイッチング電源を使ったアンプに共通する独特の”いらいら感”が無くなったのはうれしい.PCオーディオの音質改善として,USBアイソレータは有効と判断した.




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Xiang Sheng DAC-01A 2台目(2/2)  

前回に続いて,このDACの致命的な欠陥ともいえる,ヒーター電圧が異常に低い問題の対策について書き留めておく.

最初にお断りしておくが,この記事は,問題対策の記録を公開したものであり,改造を推奨するものではない.真空管のB電源は80Vもの高圧であり,電気知識がない方はやめた方がいい.警告として最悪,感電により生命に危害を及ぼす恐れがある.また,改造に関するサポート,質問への回答は一切しないこと,ご容赦いただきたい.

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画像の真空管,左からオリジナルの中華管「北京6N3」,互換球のGE JAN5670W,WE 2C51.ヒーター電圧に関する問題解決のゴールは,WE 2C51(396A)がまともに動作することに置いた.

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結論からいうと,
・ダイオードを順方向・電圧降下が低いショットキー・ダイオードに交換
・リプルを少しでも改善するためにケミコンを大容量に
・定電圧素子の3端子レギュレーターをバイパスする
という対処になる.
これにより,真空管を装着した状態でヒーター電圧は,4Vから6V弱に改善し,真空管のヒーター規定電圧である6.3Vに近づけることができた.

対策の選択肢として,交流点火も考えたが,基板パターンが直流点火を前提になっていたので諦めた.ラッキーなのは,懸念していたハムノイズが全くなかったこと.簡単な対処で,WE 2C51が本領発揮の音質になったことは,大きな成果だと思う.

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これが諸悪の根源である電源トランス.通常ヒーター用タップ6.3Vの電流容量は1A以上であるが,このトランスは,どうみても容量不足.

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オリジナルのケミコン.2箇所ほど”へこみ”がある酷いものが実装されていた.日本製では考えられない,

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画像はダイオード交換後.オリジナルは一般整流用シリコンダイオードのIN4007が実装されていた.リプレイスは,当初,低VFの1N5822にするつもりであったが,基板レイアウト上,無理がある.結局はIS10で落ち着いた.

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画像はリプレイスした大容量ケミコン(10000uF)と3端子レギュレーターのバイパス・ジャンパー.

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ついでに,真空管バッファに続くカップリング・キャパシターを交換.ポリエステル・フィルムコンデンサのWIMA(1uF/63V)は,デンマーク・イエンツェン社のポリプロピレン・フィルムコンデンサに交換.このコンデンサは,秋葉原・海神無線で@290円.ケミコンは,薄汚れたエルナ製から金ピカのニッケミFGへ.シルキータッチの音質がより冴える感じがする.

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ヘッドフォーン回路は使う頻度が低いが,出力抵抗類とDCカット用のケミコンを交換.低音域が締まり,中低音域の濁りが一掃した.

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交換されたパーツ類.ちなみに,オペアンプなどは丸坊主だが,これはパーツ交換の際は,リード線を切断してから基板から外す手順を踏んでいるため.取り外したパーツの再利用はできなくなるが,半田ゴテの熱や取り外すストレスで基板からランドが剥がれてしまうリスクが最小になる.

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最後は実装されていたBB OPA2604がリマーク品であった証拠画像.左が製品についていたもので,右が手持ちのモノ.画像をクリックし拡大したうえで,金属の足の部分に注目して欲しい.リマーク品の粗悪さが一目瞭然.また,1番PINを示すくぼみもリマーク品にはない.

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そして正面からのショット.リマーク品は全体的に小ぶりで薄っぺらい.また,裏面には製造国の刻印(THAILANDやMALAYSIAなど)もない.

そういえば,上海のスーパーマーケットの窓には,「ここには偽物がないので,安心して買い物できますよ!」と大きく書かれていたことを思い出す.そういった消費社会なのだ.