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The FG-100 DDS Function Signal Generator 






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簡易な動作確認用にこれから新しいDDS方式(Direct Digital Synthesizer)の信号発生器に乗り換えた.
購入先はebay.日本円で送料込 2,340円 とかなり安い.まぁ,ホビー用に割り切ればケース付だし悪くない.

スペップは,次のとおり.

・ 主な出力波形 : 正弦波、矩形波, 三角波, のこぎり波
・ 最大出力振幅: ± 10Vpp (no-load)
・ 出力インピーダンス : 50Ω±10%
・ Dc bias : ± 10V (no-load)
・ パワー 供給 : DC 3. 5-10V
・ 出力 フリーケンシー レンジ :
・ 正弦波 : 1Hz-500KHz
・ 三角波 : 1 Hz - 20kHz (有効範囲)
・ 矩形波 : 1 Hz - 20KHz (有効範囲)
・ ノコギリ波 : 1 Hz - 20kHz (有効範囲)

付属品はUSB power adapter cableのみ.本体信号出力につなげるBNCタイプのテストリードケーブルは別に購入する必要がある.

説明書は付属しないが,電子工作に経験がある人であれば使いこなせるだろう.

・ RUN/STOPボタンを使用して信号発生器を停止する
・ CURSORボタンを押して、LCDディスプレイ上で変更したい桁を強調表示させます
・ + または - を使用して選択した数字を増減し任意の周波数をセット
・ 各桁の繰り返し
・ RUN/STOPボタンを押して信号発生器を始動させる

参考まで,You TUBEにも多くのレビューがアップされている.使い方として,そのひとつを紹介しておこう.




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* category: DAC

バスパワーPCM2704 トランス式IV変換 

PCM2704 transformer for I/V conversion in DAC sansui ST-75





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4~5年前に作ったバスパワーDACを引っ張り出して聴いている.DACはテキサス・インスツルメンツ PCM2704.44.1/48KHz,16bitとハイレゾ時代のいまとなってはプアーなスペック.だが,DACのIV変換がライントランス式であることが特徴だ.

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実装されているライントランスは二個 約千円で買えるサンスイのST-75.昭和からの超ロングセラー製品でパーマロイ鉄心, ポリウレタン電線等といった拘りが消費者に支持されている背景にあるのだろう.
ST-75は一次インピーダンス:10kΩ,二次インピーダンス:600Ω.一次と二次を逆接続することで I(電流)をV(電圧)に変換するとともに利得を稼ぐ.

ところで,なぜトランス式IV変換なのかの話題に少しふれておこう.
一般的なDACはオペアンプを使いIV変換と電圧増幅回路を構成する.これに対し,トランス式は電源供給が不要のため回路が非常にシンプルに構成できること.DAC出力信号に含まれる高周波ノイズをカットするローパスフィルターも構成できる一石ニ鳥さがセールスポイントとなる.更に,トランス独特の音質が加わる.ちなみに 回路上で音質と周波数特性を決めるのはトランス個体と二次側の負荷抵抗になる.ちなみにこのDACは10kΩの設定だった.

もっと,広く情報を取得したいのであれば,USBオーディオ基板の購入先であるこのWebサイトを覗いてみてはいかがだろうか.

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@500円のトランスともなれば,電気的特性が気になるところ.参考程度になるが簡易な方法でf特を測ってみた.DAC入力の信号源はフリーソフトWaveGene.DAC出力電圧の実行値をデシベル換算しグラフにプロット.

ST-75を使ったIV変換の事例でよく見かけるとおり電気特性は素直なものだ.廉価版ライントランス,サンスイST-XXシリーズは100Hzあたりからだら下がりになる傾向にある (*オーディオ用の高価なトランスは超低域までフラットな特性).

ただし,カタログスペック上でいうと,周波数特性の低域側は20Hz, 広域側は20KHzまでカバーしていることになる.周波数特性の定義は信号の通過利得が通過域から3dB下がった点だから.

廉価なトランス式IV変換.聴感上はオーディオ用ライントランスの一個10,000円のものと比べ明らかに劣るものではない.500円トランスながら,侮れない立派な音質でハイ・コストパフォーマンスなDACに仕上がっていると思う.


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USSR 6J1P-EV NOS 

Вакуумні трубки 6J1P-БД Є.В.



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発泡スチロールに包まれた怪しい物体.

Union of Soviet Socialist Republics=ソビエト社会主義共和国連邦はウクライナから届いた真空管が正体だ.


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6J1P-EVは6J1互換球で,軍用にデザインされたというガラス部分の縦溝が特徴.高信頼/ロングライフ版になる.

製造年月はFebruary 1985.Grid material: golden-platinum alloy(金プラチナ合金)がセールスポイントとして表示されていた.

お値段 EUR 2.45 ≒ 282円/本(送料別). 巷では,もっぱらコスパが良いとの評判.

ちなみに,縦溝付きの6J1P-EVは発振しやすいとの記事を散見するが,格安オシロで信号を観たところ,発振の症状はまったく無く杞憂に終わった.


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DSO150 格安オシロをつくる Making the cheap oscilloscope kit 

DSO Shell (DSO150) Oscilloscope DIY Kit
JYE Tech DSO-SHELL DSO150 15001K
DSO150 Mini Pocket-Sized Digital Storage Oscilloscope


電子工作を趣味にしている方にひとつ質問したい.

時々,テスター感覚でオシロを使いたい時がありませんか?

高度な機能はいらない.オーディオ帯域,波形をチョイとみる程度.乾電池で動く、、、、.
そんな思いがフツフツわいているなか,ベストマッチな商品を見つけた.

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秋月電子で見つけたオシロキット DSO Shell (DSO 150) 税込3500円!
スペック的にはホビー領域の性能になるが,ニーズであるテスター感覚からして,よろしいのではないか.

ということで,さっそく購入しつくってみた.

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キットの構成はSMDは実装済の半完成品.スルーホール部品を半田づけすると出来上がるという内容だ.
マニュアルは英語だが,ステップ別に写真も掲載されているので,特に困らないだろう.

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一番最初はメインボードの動作テスト.
006Pの乾電池をつなげて電源を入れると画像のように起動し波形が表示された.

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作業工数的には圧倒的に抵抗のハンダ付けが占める.
間違わないように,作業前に分類しておくと良いだろう.

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スルーホール部品の実装も終わり,測定器としての校正作業に移る.マニュアルでは不足している点もあるので,日本語でフォローしておく.

1. 電源を入れ起動します.
2. 完成直後はオフセットがずれている場合があります.その時はカップリングを「GND」にして「V/DIV」ボタンを三秒間押し続けてください.オフセットは自動的に修正されます.
3. カップリングを「DC」に戻します.
4. 赤のクリップをテスト信号端子につないでください.黒のクリップはどこにもつなげません.
5. 「ADJダイヤル」を3秒間押し続けると、左下隅にTest Signalの振幅が表示されます. ADJを再び押して振幅を0.1Vに設定します.
6. 「V/DIV」ボタンを押して,感度を50 mVに設定します.画面に表示される波形が安定するようトリガレベルを調整します.
7. いよいよ校正作業です.表示される矩形波と製作マニュアルのGood の波形を見比べ,同じようになるように”C3”をドライバーで回転させ調整します.写真と同じ波形になればC3の調整は完了です.
8. 次に「ADJダイヤル」を押して振幅を3.3Vに設定してください.そして「V/DIV」ボタンを押し感度を1Vに変更します.
9. シャープな矩形波が得られるように”C5”を回し調整します.

ここで一点,要調査が判明.項番8以降のC5の調整がうまくいかない、、、、、というかトリマーを回しても波形が変わらない.
表示され矩形波自体は問題なかったので,調整はスキップしたが何とも気持ち悪い、、、、どなたか情報ある方はコメントいただければありがたい.

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早速テスト.PCに格納している20Khzのテストトーンを再生,真空管バッファのラインアウトの波形を観測してみた.
まぁ,こんな感じでテスター感覚で使える.

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Tipsとしてスタンドの話し.
DSO150はケースが魅力だが,ちょうど底面の部分にDCプラグが差し込まれるので,自立は不可能だ.そこでちょっとしたアイデア.100均で買ってきたスマートフォン用のスタンドを流用してみた.想定どおり,納まりよく,かつ,画面も格段に見やすくなる.
これは同時購入としてお勧めしたい.

最後にまとめ.

・結論は良い買い物だったと思っている.気軽さを前提に安さと機能のバランスが絶妙だ.
・また,同じ価格帯で類似オシロはあるが,DSO150は何といってもケース同梱.入力端子もBNC端子なので汎用プローブが使えるというのが最大のセールスポイントかと思う.


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TUBE-408A Project その7 B電源系回路をシミュレーション 

Change vacuum tube 6J1 to 408A. I examined the power supply circuit.



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番外編の製作の間に,発注していたパーツが続々と到着.
この素材を眺めながら,あれこれ思考を巡らせるのが楽しい.今日は,電源回路を趣味(シミュ)レーションしてみる.

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電源トランスは,B電源系とヒーター電源系は別にする予定なので,まずはB電源系.
15V-2回路入りの電源トランスを使う予定なので,整流回路は「両波倍電圧整流回路」で検討してみた.このようなトリッキーな回路は馴染みがない回路なので,少々気持ち悪い.

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グラフはリップルフィルターのIN-OUTの電圧になる(シミュレーション).
ポイントは,倍電圧整流回路の短所であるリップル電圧をいかに抑え込むか.整流回路直後の電圧は小刻みに振れているのは想定内.そのあとのトランジスタによるリップルフィルターは強力で,その出力電圧の様子は期待どおりの内容だ.

計算上,トランジスタのベースにつながっているキャパシタ容量をCRで組んだリップルフィルターと同一容量として比較した場合,トランジスタ式リップルフィルター効果は数百倍になる.





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TUBE-408A Project その6 番外編(3/3) 





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ヒーター電圧20V系の408Aで作る球バッファー企画.
ちょいと横道にそれて, 同電圧6.3V系のオリジナル・キット(6J1 Fever Preamp)を組み上げてみた.
番外編は今回でおしまいになるが,いくつかキットのハウツーを明らかにすることができた.

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◇ 仕様(Specifications of the modified) 

オリジナルキット(回路)からの主な変更点

・B電源系のトランジスタを使ったリップルフィルターの回路をダーリントン接続に変更
・ヒーター電源回路にMOS-FETを使ったリップルフィルターを追加
・スイッチ付きボリュームを通常ボリュームに変更
・供給AC電圧の変更 12V → 15V
・B電源系のコンデンサー/耐圧の変更 35V → 50V
・信号ラインの部品をオーディオ用に変更

◇ キット基板パターンの問題点(Problems Part 1:Hum Noise removal)

点検を終えて,ヘッドホンアンプにつなげると何やら「ブーン」というハムノイズ.
おかしい、、、、ヒーターはリップルフィルターを介しDC点火にしているし,想定外のトラブルに驚き.

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"Nobsound Mini 6J1 Vacuum Tube Preamp" and "Fever Preamp Kit" will probably hum noise. The cause is a circuit board pattern. As a countermeasure, it is effective to separate the DC line and the AC line on the circuit board.

結論からいうと,なんとハムノイズの原因は基板パターンだった.

上の画像の赤色で示したACラインからの誘導が信号ラインにのっていたということ.
対策として,黄色で示した「A」の箇所でAC入力と回路を切り離した.具体的には基板パターンの切断.そこから,B電源系における倍電圧整流回路のC1とヒーター電源回路それぞれに配線した.ハムノイズはこの対策で根絶.
うなるような不快なハムノイズは音質を濁す大敵.基板パターンが原因というのは致命的で,このキットの最大の問題点としてあげておきたい


◇ 熱に弱いぞマルツのボリューム(Problems Part 2:volume)

問題に遭遇すると一つですまないことがしばしばある.
今度は右チャンネルから音が聴こえない、、、、

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結論はボリューム不良.片チャンのみ,ボリューム位置にかかわらず高い抵抗値だった.温度調整ハンダゴテを使っているので過熱はないという認識だったが,恐らく熱でやられたのではないかと推測している.在庫部品と交換し,問題解消.

◇ レビュー

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外装は”スケルトン廃材仕上げ”.(笑

過去に記事に書いたスピーカーのハコの廃材(MDF)を活用.着色ニスを塗って,100均で売っていたアクリルケースを電源トランスをプロテクターがわりにしてみた.

真空管はキット付属のチャイナ管のままだが,(DAC→ヘッドホンアンプと比べ)残響音が立体的な音場づくりに貢献し,妙に女性ボーカルが艶っぽく聴こえていい感じだ.「チャイナ管=使えない」の方程式を見直そうと思ってしまった.

ちなみに,このチャイナ管は,NFJ同梱のものとゲッターリングは異なる. それは安っぽい板状ではなくDリングだ.ノン・エージングのGE管と比べても音抜けが良いというのは,もしや当たりを引いたかも、、、?.


◇ 電圧等の実際
・電源トランス 一次100V 二次14Vタップ / 実測:16.32V/AC 無負荷時
・電源トランス 一次110V 二次14Vタップ / 実測:14.83VAC 無負荷時
・ヒーター電源電圧 11.99V
・ヒーター電源リップルフィルタ MOS-FET Vgs 2.34V
・B電源電圧 ±32.4V
・B電源・電流 4.89mA
・B電源リップルフィルタ ダーリントントランジスタ Vbe 1.137V


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TUBE-408A Project その6 番外編(2/3) 





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前回 「TUBE-408A Project その5 番外編(2)」 のモディファイ回路を実装してみた.

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オリジナル回路から大きな変更になるのはヒーター電源回路.CRの簡易リップルフィルターからMOS-FETを使ったものになるので,増える部品はドーダーボートにのせる方針にした.

基板サイズは18mm × 33mm . AC18Vを入力に

・半波整流用のダイオード
・平滑コンデンサ
・MOS-FET リップルフィルター
・出力電圧調整用の半固定抵抗

以上の回路を画像のように実装できた.

TUBE-408A Project用の基板はもう一枚あるので,このまま番外編を一挙に仕上げてみたい.
次回は,その完成をレポートする予定.

つづく

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TUBE-408A Project その5 番外編(1/3) 







"TUBE-408A Project" と銘打って企画をぶちあげながら,ちょいと寄り道のはなし.

Fever 6J1 Pre-amp KIT.どうにか,この素材の良さを最大限引き出そうとLT-Spiceでシミュレーションしてみた.

トランス1個でヒーター電圧6.3Vの6J1系列(6AK5,6AK5W, 5654,6BC5 ,403A, EF95,WE403...and more,)をうまくドライブできそうなソリューションを見つけた.その鍵は”電源電圧”.せっかくなので,記録として残しておきたい.

Fever 6j1 tube

上図,これがオリジナル回路.どうみてもAC12Vでは設計上の回路駆動は無理っぽい.

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そして,これがモディファイ後.このモデルで趣味(シミュ)レーションしてみた(※B電源は正電源のみ).

回路は電源回路だけを抜き出したもの.上段がヒーター電源ラインでMOS-FETでリップルフィルター兼降圧回路.一方,
下段はB電源ラインで,ダーリントンでリップルフィルターを構成.
基板パターンの修正を最小限になるよう考慮した.

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電源供給をLT-Spaiceの部品はテキトーなので,参考レベルで評価して欲しい.電源電圧を高めることで,オリジナル回路の設計値に近い電源(B電圧±28-33V,ヒータ電圧6.3V×2=12.6V)が供給できる見通しが立った.

何を言いたいか.要するに推奨のAC12Vは電圧は低すぎで,同じキットを弄るのなら,電源の供給電圧はAC16-18Vを前提に考えるべき.

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なぜならば,オリジナルの回路を,AC12V供給した時のシミュレーションをしてみた.結果はこの通り.
B電源電圧は設計値の28Vを大きく下回る約22.5V,ヒーター電圧も規定12.6Vを同じように下回る結果になった.
さらに,ヒーター電圧も中途半端な半波整なので,脈動をうった電圧を供給する状態になる.これは不味い.

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ちなみに,このキットと同じ回路の製品版が,恐らくNobsound 6J1.

ネット上の購入者レビュー(英語)を覗いてみると

・"数週間使用した後、このハムノイズが発生し非常に不快だ!"
・"レシーバーアンプのプリアンプとして使用しました。 レコードが再生されていないときは、音が鈍っているようなノイズが発生するし、音楽が再生されているときも深みがありません.返品し払い戻しを求める予定です."

やはりそうでしたか.......原因は電源電圧が低いこと.また,ヒーター電源電圧が半波整流のためリップルが低減化されていないことがハムノイズにつながっているのではないかと.  追記)根本原因は基板パターンでした.続編で詳細リポート.

アンプは電源が基本.回路設計を活かすも殺すもそれ次第.

つづく











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TUBE-408A Project その4 モノが届いた 





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発注が3/12. その後の通知 "Estimated delivery Mar 22, 2017 - Apr 10, 2017" からして,到着は早くても来週と思っていたが,帰宅したら荷物が届いていた.最短到着に驚き.








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TUBE-408A Project その3 半波倍電整流回路とは? 





到着待ちのKIT(6J1 Pre-Amp)の電源検討の備忘録になる.
現状を知るということで,単電源12Vから正負28Vを生成する仕組みを纏めてみた.

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先ず,外観上の仕様から.青色で囲った部分が昇圧回路.

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この部分の回路は上図のとおりで「コンデンサー入力倍電圧回路」あるいは「半波倍電圧整流回路」といわれる.
AC入力にコンデンサーが直列に入った回路は,正直馴染みがなかった.それもそのはず,電流がとれないのでオーディオ機器には不向きで,高電圧が必要になるブラウン管時代のテレビの電源部などに使われていたらしい.

正電源の部分で倍圧の動作を見てみよう.

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・負の半サイクル:AC12Vのグランド側がプラスのとき、D2が導通してC1 が充電される
※D3は導通しないので,繋がれていないと考える
・正の半サイクル:AC12Vのグランド側がマイナスに変わると,ACの電圧とC1の電圧が直列になり,D3のアノード電位がプラスにレベルシフト
・C2には直列になった電圧,すなわちC1に蓄積された電圧の倍で充電される

ただし、、、以上は,出力に負荷がかかっていない状態が前提のはなし.

実際は出力端子に何らかの負荷が接続されている.
この負荷が重いとき,実際はC2に向かった電気の一部は負荷で消耗し,C2の充電電圧目標値を達成できないことになる.倍電圧整流回路は”大きな出力電流を取り出すには不向き”というのは理由は構造的な問題だったのだ.

故に

・電源から充分な電流の供給
・コンデンサーの容量を充分に大きくとる

を考慮する.

更に,コンデンサーの充電サイクルが全波整流の1/4,半波整流の1/2しか充電サイクルになるので,同一のコンデンサー容量で他と比較した場合,出力電圧リップルが大きくなる.

このため,基板外観の赤枠で囲んだリップルフィルター回路によりリップルを低減しなければならない.